ドッグフードはドライですべての栄養素を賄える
愛犬家にとって、犬の健康会議はとても重要な項目だ。私も小型犬を買っているが、いつも元気で居てくれることが1番嬉しい。
健康管理にとって最も重要な事は、十分な栄養のある食事。ではあなたは犬にどんな食事を与えているだろうか
日本人の犬の餌と言うイメージ
10代日本では、犬には残飯をあげていた。残飯とは、つまり白いご飯に味噌汁そして少しの残り物の魚や肉のことだ。
そのために、ドッグフードにおいても、日本では残飯とイメージが似ているウェットフード、つまり缶詰に入ったドッグフードが主流だった。
時を経て、日本でもだんだんと犬に与える食事を残飯からドッグフードへと変えていく動きが見られるようになった。
ドッグフードのマーケットを世界規模で見てみると、ほぼ2つの企業が2分している。
その2つの企業とは、マーズとネスレだ。
マーズはペディグリーと言う世界ブランドを持ち、ネスレはピュリナと言うドッグフードブランドを持っている。ドライドッグフードの世界市場の半分以上をこの2社が占め、マーズは23%、ネスレが39%を握っている。
ちなみにこの2社はチョコレート市場でも世界を牛耳り、激しい競争を繰り広げている。
2016年世界チョコレート市場マーケットシェア
ペディグリーと言えば、トップブリーダーが推奨すると言うコマーシャルで有名なので、あなたも知っているかもしれない。
ちなみにドッグフードは世界各国で共通と言うわけではなく、その国の消費者の嗜好に合わせて、若干色や形状を変えている。
例えば、日本で売られている缶詰タイプのウェットフードは、アメリカのそれと比べると、色がピンク色になっている。
これはアメリカの消費者が、悪に持つイメージの色が日本の消費者が持つイメージの色よりも少し暗いため、日本でウェットタイプの缶詰を販売する際に、若干色を薄くしているからだ。
日本で売られている悪の色とアメリカで売られている肉の色が違うと言うからではなくて、日本人が見ると肉は若干ピンク色に見え、同じものを欧米系の人が見ると、暗い色に見えるからではないかと思う。日本人とアメリカ人の色彩が、目の色から見え方が違うからだろう。例えば私の義理の弟は欧米系なのだが、私たち日本人に普通に思える照明も、彼にはまぶしいらしい。夜、暗い部屋の中で明かりを1つだけつけて読書している彼を見ると、よくこんな暗い中で本が読めるなと、日本人の私は思ってしまう。こういった色の見え方の違いが、ドッグフードの色にも表れているのだろう。
私がドッグフードのブランドマネージャーとして商品開発に携わっていた時も、このドッグフードの色に関してかなり気を使った。やはり見え方1つで商品のイメージが大きく変わってしまうからだ。
総合栄養食という表示のドッグフードを選ぶ
ドッグオーナーとして、犬の食事に気を使うのであれば、完全栄養食、もしくは総合栄養食と書かれているドッグフードを選べば良い。基本的には、他の食事は全く与えずに、この総合栄養食と書かれているドックフードだけ一生与えていれば、犬は食事に関しては全く問題ない。
では、ドライフードと缶詰タイプのウェットフードとどちらが良いかと言うと、これは好みの問題でどちらをあげても構わない。
ただし私がお勧めするのは、ドライフードタイプだ。その理由は2つある。1つ目は、ドライフードの方がウェットフードに比べて、便の処理がしやすい。ウェットタイプの食事を与えれば、当然便も柔らかくなり、処理するのが面倒だ。
2つ目の理由は、ドッグフードの匂いだ。缶詰タイプのウェットフードの匂いをご存知の方なら私の意見に賛成してくれると思うが、これはかなりキツイ匂いだ。私はコンビーフ、もちろん人間が食べる缶詰だが、この匂いがあまり好きではない。缶詰タイプのドッグフードは、このコンビーフの匂いが10倍位強まった感じだ。室内にこの匂いが漂っているのは、かなり苦痛だ。
タンパク質20%以上のドッグフードを選ぶことが重要
それでは、ドライタイプのドッグフード、総合栄養食と表示されていれば何でも良いのであろうか。
ドッグフードを選ぶときには、次の栄養素について確認してほしい。
1番重要なのはタンパク質の配分だ。タンパク質20%以上のものを選ぶようにしてほしい。ご存知の通り、犬はもともと肉食だ。つまり肉を食べていれば良い。肉で最も重要な栄養素はタンパク質だ。当然のことながら十分なタンパク質が犬を健康に保つ。
そのために必要最低限のタンパク質の配分がタンパク質20パーセントと言うことになる。
ドライドッグフードの原材料に穀物が多い理由
ドッグフードを買うときに、原材料を見て欲しい。原材料の卵は、法律でより比重の高い順番に表示するよう定められている。ドライフードのドッグフードの場合には、通常穀物が一番最初に書かれていると思う。穀物が犬に必要から1番比重が多いと言うわけではなくて、コストを下げるためにどうしても穀物の比重を高くせざるを得ないのだ。しかしあまりにも穀物の比重が高いと、タンパク質20%を維持することができない。
ちなみに、犬に野菜は必要ない。缶詰タイプのドッグフードで野菜類と言うような缶詰があるかと思うが、それは犬の健康と言うよりも、消費者、つまり犬の飼い主向けにアピールするために野菜を入れているに過ぎない。犬にも野菜は必要よね、と考える主婦は結構多いのだ。野菜は入っていても入っていなくても全く問題ない。
食いつきが悪いときの対処方法
特に小型犬の場合は、ドッグフードをなかなか食べてくれない時もある。大型犬に比べ、小型犬は、食にうるさい。そういったときの対処方法として、ドライドックフードの上に、ほんの少しだけ肉類をトッピングすると良い。例えば、鶏肉の切れ端など、自分用に料理をするときに、少しだけ残しておいてそれを犬用としてとっておく。お湯で少し湯がき、ドッグフードの上にトッピングしてあげれば、肉は当然食いつきが良いので、愛犬は喜んで食べてくれるだろう。そして肉を食べたついでに、食欲がそそられて、ドライフードも食べるようになる。