アメリカの大学院に留学中に初めて自分用のパソコンを購入した。当時はマイクロソフトはまだウィンドウズを発売しておらず、いちいちコマンドを打ち込まないとパソコンが使えない環境だった。当然、私のようなできるだけ簡単にワープロが打てて表計算ができることを望む利用者は、おのずとアップルのマッキントッシュを使うことになる。私も例外ではなく、当時30万円相当のアップルのマッキントッシュを購入した。白黒で郵便ハガキくらいの大きさの画面をのぞきながら、慣れないキーボードに英文を打ち込んでいった。
- 仕事用パソコンのベストバイは2万5千円のDELL製
- 仕事用パソコンの最低基準は、メモリ4GB。他は気にする必要ない
- パソコンを業務で使うコツはアプリを極力インストールしない
- DELL法人用PCは無駄なアプリがインストールされていない
- シャットダウンせずスリープ機能を使って、すぐに使える状態にする
- パソコンが壊れる箇所は決まって、ハードディスクかネットワーク機能
- 高価なパソコンより低価格PCを1~2年で使い倒す
- 持ち運びよりフルサイズキーボードと大きい画面を優先
- 仕事でAppleのMacを使うとストレスがたまる
- 新しい選択肢、Google Chromeは魅力的だが
- 意外だったデルの親切な電話サポート
- 格安PCを志向する本当の理由
仕事用パソコンのベストバイは2万5千円のDELL製
時は流れ、ビル・ゲイツの悪徳商法がスティーブ・ジョブズのしたたかさを上回り、パソコン市場はwindows一色になっていった。そしてパソコンの形態も、デスクトップパソコンのモニターがデスクの半分を占める大きなものから液晶へと変わっていった。そのデスクトップパソコンも今やノートブック型のパソコンに取って代わられている。パソコンを買い替えるたびに一万円札が何十枚もなくなっていったのが、今では数万円で程度の良いパソコンが手に入るようになった。この点だけはとても気に入っている。「数万円!」とあなたは驚くかもしれないが、そう、私のお気に入りのパソコンは、2万5千円のデル製の15インチノートブックだ。送料・消費税を入れても3万円前後で手に入る。ここ数年はこの格安パソコンを1~2年に一度の頻度で買い替えている。
仕事用パソコンの最低基準は、メモリ4GB。他は気にする必要ない
長年パソコンを仕事で使ってきて、わかったことがある。それはどういった状態が最も困るかということになるが、次の2点
- パソコンが起動しない
- データが損傷する
これがパソコンを使っていて最も困ることだ。言い方を変えると、この2点ができるだけ起こらない状況をパソコンに求めることになる。そうなると、スクリーンの画面がきれいだとか、計算速度が速い、持ち歩いても負担にならないほど軽量、などという機能は、どちらかというと私にとってはどうでもいいことになる。そのため、パソコンを選ぶときにメモリが4GB以上搭載されているかどうかだけが私のパソコンを選ぶときの選択基準になる。windowsOSとMicrosoft Officeを問題なく軽快に動かすのに、4GBのメモリが積まれていれば問題ないというのが、ここ数年の私の経験値になる。
パソコンを業務で使うコツはアプリを極力インストールしない
4GBメモリ、そしてCPUはメーカーが低価格でIntelなどから調達した代物で、私の業務用とには全く支障がなく、むしろサクサクとパソコンが動いてくれる。ただし気を付けていることが一つある。それは、パソコンに無駄なアプリをインストールしないということだ。ちなみに私の仕事用パソコンにインストールされているアプリは、Microsoft Office365版とWeb閲覧用Google Chromeだけである。これも長年の経験からだが、パソコンに不要なアプリをインストールすると、PC起動時に時間がかかったり、仕事中にアプリが勝手にアップデートを始めたりと、パソコンが遅くなる原因になる。そのため、上記のアプリ以外は全くインストールしないようにしている。
DELL法人用PCは無駄なアプリがインストールされていない
自分でアプリをインストールしまいと固く心に誓ったとしても、悲しいことに買ったパソコンにすでにたくさんのアプリがインストールされていることがあった。アプリをプレインストールしておくことで、メーカーがアプリメーカーからいくばくかの収入を得ているのだろう。ユーザーにとっては不要なアプリが多数インストールされ、それが原因で買った当初からパソコンの動作が予想以上に遅いという不満の原因になる。特に一般消費者向けのパソコンにはアプリがあらかじめ多くインストールされているようだ。そのため、私はパソコンを買うときは、必ず法人用のPCを購入するようにしている。法人用PCには、無駄なアプリがインストールされていない。ちなみに私は零細企業ながら会社経営者でもあるので法人用で購入しても全く問題ない。個人事業主も法人用ではあるので、投資で収益を得ています、アフィリエイト収益があります、という人が個人事業主として法人用PCを買っても何ら問題はないだろう。もっとも、販売側も本当に法人用とでPCを購入しているかどうかのチェックなどしていない。
マイクロソフトオフィスはオフィス365を使う
できるなら私はWindowsマシンとおさらばしたいと考えている。私の使用用途は限られているのに、やたらにアップデートをしてそれに無駄な時間を費やさなければいけないし、何よりwindowsは何十年たっても一向にユーザーフレンドリーにならない。しかし、仕事ではWindowsがどうしても必要になってしまう。他の企業とのデータのやり取りはどうしても、Microsoft オフィスベースのデータファイルを使うことになるからだ。Mac版のMicrosoftOfficeを使えばよいと思うかもしれないが、互換性が100%でないことから、それも避けたい。一時期Google ドキュメントで文書を作成し、それをWindows版マクロおソフトワードに変換することを続けてみたが、やはり互換性に問題がある。素直にWindowsを使っていれば、このような互換性のトラブルに無駄な時間を使う必要がないというだけで、仕方がなく今もウィンドウズを使っている。
Officeの話になるが、どうしても仕事をする以上、マイクロソフトオフィスに背を向けることができない。企業ではいまだに圧倒的にこのアプリを使ってデータ作成しているため、自分の会社だけがそれを使わないというわけにはいかない。非常にネガティブな発想からこの製品を使い続けている。ただ、少しだけうれしいニュースは、オフィスがネット版になってOffice365という製品を発売してくれたおかげで、ここ数年はバージョンの問題に悩まされなくなったことだ。以前は古いバージョンのオフィスでファイルを作成すると、新しい版と微妙に互換しない問題があったが、最近はそのストレスがなくなった。常に新しいバージョンにアップデートされ、利用料もリーズナブルなので、これは重宝している。
シャットダウンせずスリープ機能を使って、すぐに使える状態にする
Windowsを使っていると起動が遅くてイライラする問題も、ここ数年は遭遇しないで済んでいる。というのも、私はパソコンを使わない時もシャットダウンせずに、常にスリープ状態にしているからだ。スリープ状態にしておけば、閉じているノートパソコンのフタを開けるだけで、数秒で作業に取り掛かれる状態になる。使用電力についてもスリープの場合はほとんど電力を消費しないとのことなので、財布にもやさしい。平日はずっとスリープ状態で、金曜の夕方にシャットダウンをして月曜日に起動ということを繰り返しているが、何ら問題なく、サクサクと動いている。
パソコンが壊れる箇所は決まって、ハードディスクかネットワーク機能
高価なパソコンであろうと安価なPCであろうと、壊れる頻度は同じだ。それだったら安価なPCを使い倒したほうが、新しい機能のパソコンがいつも身近にあることになるだろう。経験から最近のPCの壊れる箇所は大体決まっている。それは、ハードディスク(HDD)とネットワーク機能だ。HDDに関しては寿命があるらしく、5年程度で劣化してしまうらしい。HDDに代わるSSDなどを搭載したパソコンならこの問題は解決するだろうが、HDD搭載のPCのほうが安価なため、そこは割り切るしかない。ネットワーク機能もなぜか故障する頻度が高い。幸い私が購入するDELL格安PCは、有線LAN機能と無線wifi機能の両方が搭載されている。そのため、一方が壊れても、もう一方の機能を使って十分用が足せるので便利だ。
高価なパソコンより低価格PCを1~2年で使い倒す
格安PCといえども昔に比べれば性能ははるかにいい。しかもDELLその他の一流メーカーのPCを購入すれば少なくとも1年間は製品保証がつく。3万円前後のPCを使い倒して1年ちょっと、つまり保証期間が過ぎてから故障して使えなくなったとしても十分に元は取れている。きれいな画面で動画を楽しみたいとか、ステレオ並みの音質で音楽を聴きたいというのであれば、高価なPCも選択肢に入るのかもしれないが、業務用PCは割り切って低価格の製品を、2年程度で買い替えるほうがストレスなくPC作業をこなせる。ちなみに、私はこのDELLのPCでアマゾンプライムのドラマや映画を毎日のように楽しんでいるし、また音楽をかけながら仕事をしている。安いPCであっても、動画と音楽ともに全く支障なく楽しめる。
持ち運びよりフルサイズキーボードと大きい画面を優先
私がPCに求めるのは、できるだけ作業効率が良い環境である。長年パソコンを使って仕事をしてきたので、文字を打つ速度はそれなりに速い。しかし、これはキーボードがフルサイズ、またはそれに近いサイズであることが前提で、小さなサイズのキーボードだとたちまち作業効率が落ちてしまう。画面についても、コンサルティングの仕事をするためにできるだけ大きな画面のほうが作業がしやすい。それはエクセルなどで、非常に巨大な表計算を使うことがあるからだ。1千行を超えるデータを扱わなければいけないこともあるので、画面はできるだけ大きいほうがよい。最も予算と相談すると、私の条件を満たしてくれるのは15インチのノートパソコンということになる。このサイズは標準とされているサイズのようで、どのメーカーも最も安いカテゴリーに設置している。私が買い続けているDELLでも、やはりこのサイズのノートブックを最安値の製品にしている。私の場合、外出してパソコンで作業することはないためモバイル向けの小さなパソコンは必要ない。最も私の指がモバイルパソコンのキーボードをうまく操作できない気もする。
仕事でAppleのMacを使うとストレスがたまる
すでに述べたように私のパソコンデビューはマッキントッシュだったのだが、あの、突如あらわれる爆弾マーク、その後引き起こされるフリーズに何度も悩まされた。それゆえ、アップル愛好家とは違い、私はMacintoshにはあまり良い印象を抱いていない。それにもかかわらず、仕事を始めてからの最初の10年ほどはずっとマックを使い続けた。これは、私が勤めていた会社、経営コンサルティング会社と消費財メーカーなのだが、どちらもAppleを導入していたからだ。
新しい選択肢、Google Chromeは魅力的だが
ウィンドウズPCに代わり、新しい選択肢として登場し注目を集めているのがGoogle Chromeだろう。Chromeの商品レビューなどを読むと、価格が安く起動が速い点が人気の秘密のようだ。しかし、仕事でChromeを使う場合は、私の場合は難しい点がある。それは、互換性だ。仕事柄どうしてもMicrosoft Office のワード、そしてエクセル、パワーポイントを使わざるを得ない。本当のところ、私個人としてはこういったソフトはできれば使いたくない。軌道に時間がかかるし、思い通りい動かない。私用ではGoogleドキュメントやスプレッドシートを使うことがあるが、こちらのほうがマイクロソフトオフィスよりも単純で使いやすいと感じる。しかし、企業相手に仕事をする場合には、どうしても相手企業がMicrosoftをwindows環境で使っているので、それに合わさざるを得ない。もう一つ私が考えるGoogle Chromeの弱点はサポート期間だろうか。これはwindowsやMacに比べると短く、その点でコスト高になってしまうと思う。サポート期限が切れた製品を仕事で使うのには誰でも抵抗があるだろう。
意外だったデルの親切な電話サポート
パソコンメーカーのサポートなど期待したことはなかったが一度どうしても電話でサポートを受けなくてはならない事態になった。購入して1か月ほどたったころ、キーボードの一つのキーが反応しなくなってしまったのだ。このキーボードがWindows起動時のPIN入力に必要な文字だったため、PCの起動もできずサポートに電話をした。実に意外だったのがサポートが非常に行き届いていて、問題点を解決する方法も原因を理詰めでつぶしていくというとても論理的な、そして効率のよい方法だった。問題が解決して1週間後にはフォローアップの電話もあって驚いた。以前マイクロソフトのwindowsのアップデート版を購入してもうまくアップデートできず、その製品を全く無駄にしまった経験がある。マイクロソフトのサポート曰く、「うちのせいじゃなく、パソコンの問題でしょ」という一言で片づけられてしまったからだ。
格安PCを志向する本当の理由
仕事用PCでは数万円のパソコンを使う理由を書いてきたが、安いPCを使う最も大きな理由は、もうパソコンは消耗品になっていて、その性能についても、よほど膨大なデータを処理するのでなければ、気にするほどの違いはない、ということになるだろう。数万円のPCなら、たとえ故障してしまってもあきらめがつくし、動作が遅くなったら、浄水器のカートリッジを交換するように買い替えればいい。数万円ならそれもできる。