バフェット名言 投資編10選「私は株売買では儲けません」

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バフェット名言 投資編

ウォーレンバフェット(Warren Buffett)は、世界で最も成功した株式投資家ではないだろうか。子供のころからすでに株式への投資を始めていたのだから、生涯を通じて株式投資に精を出していたといっても過言ではない。

そのバフェットさんは数々の名言を残している。彼がインタビューを受けている映像などから推測するに、彼はかなりおしゃべり好きのようだ。もちろん、バフェットの名言は、どれも素晴らしい内容で、おしゃべりが過ぎて余計なことを言ってしまった、というようなヘマもないようだ。まあ、頭が切れるから失言などしないのだろう。

バフェットの名言からもうかがえるが、バフェットさんの投資手法で素晴らしいところは、株式投資にありがちな利ザヤを抜くという考えがないところではないか。自分が割安だと思った企業の株式を買い、それを一定期間保有する。実はバフェットさん、名言にある長期投資を理想とする理念とは裏腹に、彼が経営するバークシャーハザウェイ社は、必ずしも短期売買をしないわけではないらしい。しかし、その場合でも考え方としては、名言にもあるが、自分たちが考えていた投資先企業の状況が、投資前とは違っていたから売却するという理由からであろう。

本記事では、ウォーレンバフェット(Warren Buffett)の名言について、投資に関するものを集めてみた。

バフェット名言 「株式を買う場合の選別は、明確です」

私たちは長期投資の理念にのっとり株式を選別します。企業の株を100%買いとる企業買収の時と同じ要因を考慮にいれます。それは
(1)望ましい長期的な経済的傾向を持っていること
(2)有能で正直な経営陣であること
(3)株主の価値と比べて、価格が魅力的であること
(4)私たちが良く知っている業界であり、長期的なビジネスの傾向を判断することができること

バフェット名言へ一言補足

バフェットが常々言っていることは、知らない業種には投資しないということだ。そのため、2000年前後のハイテクブームやドットコムブームでウォーレンバフェットの投資先の株価が上がらない局面では、市場関係者から「バフェット終わった」という批判にさらされた。結局ドットコムバブルの崩壊から、バフェットさんは自身が経営するバークシャーハザウェイを見事守り切り、やっぱりバフェットの判断は正しかったね、という結末になった。長期的に魅力的な事業を有能な経営者が運営し、買値が割安で、自分たちもよくわかっているビジネスならば投資をするよ、ということだろう。

バフェットの投資方法がわかる本として、「億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術」がある。(アマゾンで中古本が安く出品されている。)
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バフェット名言 「株式売買では儲けません」

私は株式市場で金儲けをしようとは考えていません。私は株式市場が明日閉鎖されて5年間再開されないこともありうる、と想定して株を買っています。

バフェット名言へ一言補足

このバフェットの名言は多くの株式市場参加者を揶揄したものかもしれない。というのも、株を買ったり売ったりする際の根本的動機は、「売買で金を儲ける」ことにあるからだ。ところがバフェットさんは売買で金を儲けるのではなく、企業を長く所有するためにその企業の株を買うという考え方である。このバフェットの名言には、私が買った株が、株式市場閉鎖により売ることができなくなってしまっても、私は困りませんよ、ということを示し、一般の投資家にも同じことを暗に勧めているのではないだろうか。

バフェットの名言どおり、バフェットが企業に投資すると、その保有期間は非常に長い。アメリカンエクスプレスは、バフェットが1964年に投資した企業だ。60年近く保有している。

ちなみにアメリカの証券会社がある統計を公表した。それはどのような投資手法が、最も利回りが高いかを探るために行った統計だった。それによると、最も投資成績が悪かったのが、1年以内に株式を売買する投資家だった。まあまあの成績を残した投資家は、5年以上継続して株式を保有している投資家だった。最も成績が良かった投資家は、すでに故人になっていた投資家だった。

バフェット名言 「長期視線で株を買いなさい」

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株式市場が10年間閉鎖されたとしてもその株を持っていてうれしいと思える株だけを買いなさい。

バフェット名言へ一言補足

このバフェットの名言は、長期投資する際の心構えの一つを教えてくれる。長期で株を持つには、その企業が好きであることが条件の一つのようだ。人気があるから、株価が急上昇しているから、という企業の本質とは関係ないことを理由に株式を買ってはいけない、その真逆の発想になる企業の本質が好ましく、それゆえにその株を持っていてうれしいと思えるような株を買いなさい、ということなのだろう。

バフェット名言 「素晴らしい企業の株は永久保有します」

有能な経営者がいる素晴らしい企業を私たちの株式ポートフォリオに組み入れた場合、私たちはその企業を永遠に保有したいです。

バフェット名言へ一言補足

このバフェットの名言は有名だ。バフェットさんが他の著名投資家と一線を画するのは、株式売買による利益を狙わずに、投資先企業を保有するという意識で株式を買うことにあるだろう。その根本的な違いは、一般投資家が株の売買益を狙うのに対して、バフェットさんは投資先企業の成長に重きを置いていることにある。だから、バフェットさんは、市場を独占するような企業、例えばコカ・コーラや、アップルなどを長期で保有する。

バフェット名言 「時は素晴らしい企業の友です」

時は素晴らしい企業にとっては友であり、平凡な企業にとっては敵です。

バフェット名言へ一言補足

このバフェット名言にある、「時」は、一時的な成功も長くは続かないよ、という意味での時を意味している。どのような企業にも、よい時もあれば悪い時もある。不況になれば、いかに有能な経営者を備えた素晴らしい企業であっても苦境に陥る。しかし、有能な企業であればそれを乗り越え復活する。時が長くなればなるほど、平凡な企業は訪れる荒波に抗うことができず衰退していく。結局のところ、その時々のベストセラーではなく、何十年も続いているロングセラーが好まれるというのと同じことが、株式にも言えるのかもしれない。

バフェット名言 「株価は長期では上昇し続ける」

長期的には、株式市場のニュースは良いだろう。20世紀、アメリカは2つの戦争を経験し、軍備に多大なお金を費やした。大不況があった。財務危機を経験し、オイルショックがあった。不名誉な大統領の辞任があった。それでもダウ平均株価は66ドルから11497ドルまで上昇した。

バフェット名言へ一言補足

バフェットさんは根っからのアメリカ大好き、アメリカ信奉者だ。機会があるごとにアメリカの経済は揺るがず、アメリカ経済は成長し続けると語っている。バフェットさんが言う通り、過去の政界の歴史でたった200年しか歴史を持たない国が、世界の頂点に躍り出たことはなかった。バフェットはアメリカ経済が今後も色々な問題を抱え右往左往することもあることを踏まえたうえで、それでも長期ではアメリカの株価は上昇すると予測している。

バフェット名言 「バイアンドホールドに尽きます」

チャーリーと私はたとえ私たちが税金が免除される企業を運営していたとしても、バイアンドホールドという方針にのっとって運営するでしょう。

バフェット名言へ一言補足

バフェット名言にある「バイアンドホールド」はウォーレンバフェット(Warren Buffett)のトレードマークのようなものだ。長期投資をする、という考えより買ったらもう売るという選択肢がないというくらい、株の売買という概念から離れている。
バフェットさんは当初からこのような「バイアンドホールド」の投資手法を実践していたわけではない。彼は投資を事業として始めたころ、もっぱらネットネット株という2流銘柄に多く投資していた。

ネットネット株というのは、バフェットさんの師匠のベンジャミン・グレアムというコロンビア大学院の教授兼ファンド運営者が提唱した投資手法で、資産価値が時価総額を大幅に上回る企業の銘柄に投資をするという手法だ。いわば、1万円の入っている財布を千円で買うような投資方法である。バフェットさんはこの投手手法がお気に入りで、「あれは結構儲かるんだよ」と述懐している。
ネットネット株については、下記の記事を参照
ネットネット株 実際に投資してみた【結果随時公表】
ネットネット株は儲からない? 2022年私の保有銘柄の実績公開
ネットネット株の名手  バフェット超え? ウォルターシュロス

どうしてバフェットさんはネットネット株投資に見切りをつけて、現在の大型優良株投資へ舵を切ったのか。その理由の一つがチャーリーマンガーの存在にある。チャーリーマンガーはバフェットさんとともにバークシャーハザウェイを運営するパートナーである。彼はビルゲイツからも賢者と言われるほどの頭が切れる人らしい。そのチャーリーマンガーがバフェットのネットネット株投資を見て、「君は頭がいいんだから、優良株へ投資して長期保有するほうがよほど理にかなっていることがわかるはずだ」と諭したらしい。以来周知のとおり、バフェットさんは長期投資、いやバイアンドホールドに徹している。

チャーリーマンガーについての本は少ない。その中で、「マンガーの投資術」は、彼の考え方や投資姿勢を知るのに絶好の書籍。
amazon 「マンガーの投資術 バークシャー・ハザウェイ副会長チャーリー・マンガーの珠玉の言葉 富の追求、ビジネス、処世について」
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バフェット名言 「投資の成功には時間と忍耐が必要です」

成功している投資には時間、規律、忍耐がつきものです。才能や努力がいかに優れたものであっても、何にでも時間はかかるものです。9人の女性を妊娠させたからと言って、妊娠1か月で赤ちゃんを産むことはできないのです。

バフェット名言へ一言補足

バフェットさんの長期投資、バイアンドホールドについて述べていることだが、それを成功させるには時間と忍耐が必要である。投資をしていてこれが最も難しい。投資をしていない人が、株価のチャートを見て、「この底値近辺の時に買って、高値近辺で売ればいいんでしょ、簡単じゃない。」というが、本当に言うは易く行うは難しである。バフェットさんの考えは、チャートすらも念頭にないのかもしれない。とにもかくにも時間をかけて規律を守り忍耐を以て、投資先企業が成長していくのを見守るという手法だ。短期的には投資先の株価が、株式市場全体が悲観とともに、大きく値下がりすることもあるだろう。それでも、自分の規律、恐らく投資先企業への評価を基準にしたルールだろう、に照らして十分投資を続けるに値すると考えれば、その株を保有し続ける。一般の投資家には真似のできないことだ。

バフェット名言 「家を買うかのように株を買いなさい」

家を買うかのように株を買いなさい。株式市場が閉じてしまっている時でも投資先の株を保有していることに満足しているくらいその株を理解し好きになってください。

バフェット名言へ一言補足

このバフェット名言が言っていることは、家は一生に一度買うもの、そのような気持ちで株を買いなさい、ということだろう。たいていの人にとって家というのは高い買い物だ。どこに家を買うか、新築するとしたらどの建築メーカーに頼もうか、そもそも予算は足りるのか、銀行はお金を貸してくれるのか、あれこれ考え、やることは多い。株を買う時もそれと同じくらい吟味して、そして株を買ったらそれを保有していることを喜べるくらいその株を好きになりなさいと、バフェットさんは一般投資家を諭している。

実は、バフェットさんがスーパー投資家として絶賛しているウォルターシュロスは、このバフェット名言とは全く別のことを言っている。ネットネット株の雄であるシュロスさんは、「株は雑貨屋やスーパーでものを買うようにして買うべきだ」と言っている。このシュロスさんは多いときは200株もの銘柄をポートフォリオに組み込んで運用していた。このことを自虐的に、「バフェットは多くの銘柄に分散して投資するのは無知の表れ、と評しているが、僕は無知だからそのように投資している。」と打ち明けている。

記事 「ネットネット株投資 バフェット超え? ウォルターシュロス

バフェット名言 「並外れたことをする必要はないのです」

並外れた結果を得るためには、必ずしも並外れたことをする必要はないのです。

バフェット名言へ一言補足

バフェットさんのような成績を収めるには、相当な努力が必要だろう。並大抵の努力では成し遂げられないし、また時には危険を承知で何かをやらなくちゃいけないんだろう。そう一般には思ってしまう。しかし、バフェットさんは並外れた結果に必要なのが並外れた行動であることはないと断言している。これは、前述のシュロスさんにも言えることではないかと思う。シュロスさんは自ら自分は高卒で頭も切れるほうではない。だから自分なりのルールを作ってそれに従って淡々と株を買って、売っているだけと述懐している。それで年利20%もの投資成績を達成している。バフェットさんが言いたいこともシュロスさんと同じことだろう。大事なのはコツコツと続けることなのかもしれない。

バフェット名言 投資編 まとめ

バフェット名言から、彼の投資に対する姿勢がはっきりと浮かび上がってくる。要点は、次のようなことだろう。

  • 株の売買で儲けるな。将来も業績の良い企業に投資して企業経営に株主として参加しろ。
  • 長期で物事を考えろ。
  • 普通のことをコツコツやれば、結果はついてくる。

日々目の前のことに右往左往するのではなくどっしりと構えて、長期的視線で物事をとらえる。そんな姿勢が投資にも必要なのだろう。

最後に、もう一つバフェットさんの名言を:

原則1 決して損するな。
原則2 原則1を忘れるな。
(Rule No. 1: Never lose money. Rule No. 2: Never forget rule No.1)

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