愛犬がカリカリを食べない・・・。こんな悩みを持つのは、あなただけではない。今どきのワンコはカリカリが目の前にあっても喜んでたべてくれるわけではないのだ。特にトイプードル、ヨークシャー、チワワなどの愛玩犬には、食が細くカリカリを食べてくれないわんこが、少なからずいる。
でも、心配は無用だ。工夫次第で食の細い愛犬もカリカリを食べるようになる。実際に我が家のマルチーズもこの記事で紹介する方法で、毎日喜んでカリカリを食べるようになった。
カリカリことドッグフードを大手外資系メーカーで開発した経験のある私がおすすめする、犬がカリカリを食べないときの3つの解決法を本記事でお届けする。
うちもチワワを飼っているけど、カリカリを食べてくれなくて、心配。
愛犬がカリカリを食べない時は、まず熱湯を注ぐ
まずは、カリカリに熱湯を注いで与えてみてください。
愛犬がドライフードを食べないときに、まず試していただきたいのは、カリカリに熱湯をかけてふやかすこと。カリカリが柔らかくなるのに加え、匂いもするので、愛犬の食欲をそそる可能性がある。
それでも、犬がカリカリを食べてくれないときは、次の3つの方法をためしていただきたい。
- 食事時間を3分に限定する方式
- ドライフードの種類を変える日替わり定食方式
- ほんの少しの肉類をトッピングする牛丼方式
食事3分方式
犬にカリカリを与えっぱなしにしないでください。犬がカリカリを食べなくても3分経ったら片づけてしまってください。
犬が食べ残したカリカリをいつまでも、食器に残していないだろうか?もし、そうならば、すぐにカリカリを片付けたほうがいい。ドライフードを犬のそばにいつでも置いていると、犬は別に今食べなくても大丈夫という知恵がつき、カリカリになかなか手を付けなくなってしまう。
水族館のサメは、そばに魚がいても襲わない
水族館の大きな浴槽に泳いでいるサメ。あっちこっちとウロウロするたびに、そばにいる魚がおびえて急旋回してサメから逃げていく。しかし、不思議なことにいサメは、目の前のごちそう、つまり魚には全く目もくれない。なぜだろうか?
その理由は、サメは満腹だから。水族館ではサメの餌を定時に与えている。そうすることでサメは空腹感を感じることなく水槽を泳ぎ回ることができる。泳いでいる魚を捕まえるのは、凶暴なハンター、サメといえども大変なエネルギーの消費になる。いつでも餌にありつけると思えば、何も無駄なエネルギーを使って体力を消耗する必要がない。だから、サメは一緒に魚が泳いでいても興味を示さない。
これは、サファリパークのライオンなどでも同じだ。ライオンはいつも十分な餌をもらっているので、そばにシマウマやキリンがいても全く興味を示さない。
犬がドライフードを食べないのも同じような理由が考えられる。つまりいつでも食事にありつけるのならば、何も今食べる必要がない、こんな風に犬が考えてしまう。
片づけてしまったら、犬が食事できないから心配・・・
健康な犬なら一食くらい抜かしても大丈夫です。心配ならば、次の食事の時間をいつもより早めましょう。
間食、スナックは厳禁
犬にケーキやパンなどのおやつをあげていないだろうか?犬がドライフードを食べなくなってしまう理由の一つに、スナックが考えられる。もっとおいしいものがあると思うと、犬もカリカリを控えてしまう。スナックはできるだけ控えたほうがいい。
日替わり定食方式
でもたまには愛犬に美味しいものを食べさせてあげたいし・・・
ドライフードでも、別の種類をあげるなどの工夫で食いつきがよくなります。
同じブランドのカリカリでもフレーバーを変えれば、食べる
カリカリは、人間の食べ物で言えば、シリアルのようなもの。乾燥させて日持ちを良くする一方で、おいしさは今一つ。十分な栄養を吸収するという意味で優れたフードだが、味の面では飽きてしまうことは否めない。
それでも、カリカリの味を変えることで犬の食いつきも変わってくることがある。たとえば、日ごろ「ペディグリーそれいけ!小型犬」をあげている場合は、「ピュリナワン」に替えてみることで、ワンちゃんは新しいフードを食べてくれることがある。
また、同じ「 「ペディグリーそれいけ!小型犬」 でも、「チキン チーズ入り」や「ビーフ入り」などフレーバーが異なる商品がある。これらは犬も新しい食事として認識するから、フレーバーを毎度変えるだけで、犬のドライフードの食いつきがよくなることがある。
牛丼方式
毎日ドライフードだと犬がかわいそうに思えて・・・
肉類をトッピングすると犬は喜びます。
肉汁をカリカリに注ぐだけでも効果あり
カリカリを食べない時は、肉類をトッピングすることで犬は喜んで食べてくれるようになることが多い。肉はほんのひとかけらでも、犬は食欲がでてきて、ついでにドライフードも食べてくれるからだ。
肉ではなく、肉汁でも犬の食欲をそそることができるので、肉汁をドライフードに少量注ぐ方法もおすすめだ。
トッピングでおすすめなのは、レバーと鶏肉
特にチワワ、トイプードル、マルチーズなどの愛玩犬は、多くの肉を与えると、消化しきれずおなかをこわすことがあるので注意が必要だ。鳥のレバーや鶏肉をほんの少し熱湯で湯がいたものを少量与えるのがおすすめだ。
カリカリ、すなわちドライフードはメリット絶大:おすすめの理由
犬用ドライフードは信用できるメーカー品がお勧めです。大手メーカーは研究所を持ち、ドライフードの研究にいそしんでいます。
カリカリはコスパ最強!
我が家の愛犬はマルチーズ体重2.5キロ。1か月に消費するドライフードは1キロ強。つまりペディグリーのドライフードだと、月に700円程度の食費。一日換算で30円しない。ほかのフードに比べて比較にならないほど安く済む。
愛犬の衛生上、最も安心できるのがドライフード
ドライフードは愛犬の食いつきの面で、ウェットフード(缶詰タイプ)よりも劣ることが多い。しかし、長期の保存が可能なこと、パッケージを開封しても長持ちすること、一食当たりのコストが、他のフードに比べて安く済むことなど、カリカリを常食として与えるメリットは大きい。
愛犬にとって実は迷惑な自己流の食事
飼い主が手間暇かけて愛犬のためにせっせと食事をつくる。ほとんどが自己満足の食事になってしまう。犬に必要な栄養素の比重など、十分に考慮されて作られているのが、ドライフード、特に大手有名ブランドのドライフードだ。世界のトップブランドを抱えるドッグフードメーカーは、研究開発費に年間数十億~数百億円を投入している。そのドライフードには、犬を健康に維持するために必要な栄養素が過不足なく備わっている。
ウェットフード(缶詰タイプ)のデメリットは、日持ちと値段
うちの愛犬は、ウェットタイプのフードはよく食べるんだけど・・・
ウェットタイプのフードも、もちろんおすすめできます。安心できる大手メーカーの商品を選んでください。
カリカリの選び方:総合栄養食マークとタンパク質20%以上
ドライフードと一口にいっても、世の中にはたくさんのフードが出回っている。どの製品を選んでいいか迷ってしまう。そこで、商品選びのヒントとなるのが、下記の2点だ。
- 総合栄養食とうたっているドライフード
- タンパク質が20%以上のドライフード
総合栄養食について
総合栄養食の表示があるドライフードは、そのフードだけをあげていれば、犬の栄養は十分賄えるということになる。つまり、生涯そのドライフードだけを食べていても、犬に栄養面でも問題はないということになる。逆にこの表示をしていないドライフードは避けたほうが良い。
タンパク質20%以上表示について
ご存じのように、犬はもともと肉食だ。つまり、タンパク質を多く必要とする食事が犬の食事の基礎になる。では、ドライフードで言うとどの程度のタンパク質が必要なのだろうか?
一つのラインとして20%以上であれば、問題ない。ドライフードを選ぶときは、必ず成分表示を見て、そのドライフードがタンパク質を20%以上含んでいるか確認してほしい。
おすすめは、世界2大メーカー:マース(ペディグリー)とネスレ(ピュリナワン)
ドライフードとして最もお勧めするのが、マース(ペディグリー)またはネスレ(ピュリナワン)の製品だ。その理由は、両社は世界の犬用ドライフード市場の2強であること、良い製品づくりのため研究所を設けて、実験、研究を重ねていることがあげられる。つまり、世界で最も売れていて、さらに信用もできる。また、スケールメリットもあるので、価格が良心的である。両社の製品を選んでおけば安全だと考えられるだろう。
まとめ
愛犬がカリカリを食べない時は、下記を試してみることをお勧めする。
- まず、カリカリに熱湯を注いでふやかしてみる。
- 食事3分方式 3分経っても食べなければ、さっさと片づけてしまう。
- 日替わり定食方式 カリカリの種類を変えて味に変化を持たせる。
- 牛丼方式 少量の肉片または肉汁を、ドライフードにトッピングする。
- ドライフードは「総合栄養食」表示、タンパク質20%以上の製品を選ぶ。
- おすすめは、「ペディグリー」ブランドと「ピュリナワン」ブランド