アメリカS&P500の底力:高値掴みでも年9%超の利回り

fukuri_calc投資

2019年12月現在、アメリカのS&P500とダウ平均株価はそろって史上最高値を更新している。株式投資を始めたいが、このように株価が高値圏にあるときに、果たして投資を開始して報われるのだろうか?
S&P500インデックスファンドへの投資は日本でも有効か検証の記事で、S&P500へ連動する低コストのインデックスファンドへ日本円で投資することで、ウォーレンバフェットが推奨する同指数への投資が非常によりリターンをもたらすことが分かった。
しかし、現在のような株高の時期に投資を開始したら、いわゆる高値掴みになりかねないのではないだろうか?
過去において、現在のような高値圏、そしてその後の暴落という時期がないか探ると、まさにリーマンショックの時期がそれにあたるようだ。リーマンショックが起こる2018年の前夜、いや前年の2017年は下記のチャートが示す通り、株価が上昇し続けている時期だった。

S6P500 chart 引用元:Yahoo Finance https://finance.yahoo.com/

検証:S&P500インデックスへ100万円を株価最高値圏で投資し、現在まで保有する場合の検証

2007年の当時S&P500が最高値圏にあった時期に、投資資金100万円を全額投資していたら、現在その100万円はいくらになっているのだろうか?

まず、当時のS&P500の株価と円/米ドルのレートを調べると次のとおりである。

2007年1月1日 S&P500 株価 1426.16ドル 1ドル119.04円
つまり、円換算でのS&P500の株価は、171,312円になる。

2019年12月20日 S&P500 株価 3220ドル 1ドル109.35円
日本円での株価は、352,107円になる。

10年程度の長期間の投資は、投資時期に関わらず長期の利回りに近づく

つまり、2007年に投資した100万円は、2019年末に205万円に育っていることになる。年利回りで9.4%になる。2019年11月までの30年間の年利回りが9.9%であることは、 S&P500インデックスファンドへの投資は日本でも有効か検証 に書いたとおりだ。
高値圏、しかも円安傾向のドル円相場でS&P500に連動するインデックスファンドへ一括全額を投資したとしても、9.4%の利回りが得られ、30年長期の利回り9.9%と大きな差がないことになる。

しろうと個人投資家(私のこと)が学んだ教訓

この単純な検証の結果から個人投資家として学べることは、次のとおりだ。

  • 現在の株価の高低に関わらず、長期の運用はそのインデックスの長期利回りに近似する。
  • そのため、タイミングを計るよりもできるだけ長い期間投資し続けることが重要になる。
  • 長期投資で果実を得るためには、長期的に右肩上がりの市場を選択する。
  • 短期間ではの含み損に耐える(2007年投資の上記の例では、実に6年間の含み損)
  • 短期の利益目的、または損切り目的で売却しない
  • 追加投資ができるならばタイミングを計らずに定期的に積み立てする

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