ナスダック上位100社指数QQQはS&P500を上回る成績

米国株式市場をけん引するS&P500。同指数を構成する500社は、いずれも米国を代表するブルーチップ企業ばかりだ。ウォーレン・バフェットも同指数に連動するファンドで株式を運用するよう、個人投資家に勧めている。
同指数に円建てで投資した場合でも満足のいくリターンが得られたことは、 S&P500インデックスファンドへの投資は円建てでも有効か検証 の記事に書いた通りだ。
安定して高パフォーマンスを実現してきたS&P500だが、それを上回るパフォーマンスを誇るとされるのが、QQQである。

米国で人気のETFトップ１００ランキング 2019.12月現在

低コストを武器に、バンガード、iシェアーズなどが投資信託だけでなく、ETF市場でも大きな地位を占めている。日本の米国株投資家も、直接アメリカの市場に投資しているケースが少なくない。そのアメリカのETF株式市場で、最も売れているETFは何だろ...

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2019.12.28

米国ETF取り扱い残高で5位を誇るQQQ

米国で人気のETFトップ１００ランキング 2019.12月現在 を見てみると、QQQは5位にランクされている。アップルなどのハイテク企業の好調を背景に、投資家はこれまでも、そしてこれからもQQQに期待していることがうかがえる。後述の通り、QQQはナスダック上位100社の指数に連動するETFである。

ナスダックとは？そしてQQQの指数であるナスダック上位100社の顔触れは？

Nasdaq is a global electronic marketplace for buying and selling securities, as well as the benchmark index for U.S. technology stocks. Nasdaq was created by the National Association of Securities Dealers (NASD) to enable investors to trade securities on a computerized, speedy and transparent system, and commenced operations on February 8, 1971. The term, “Nasdaq” is also used to refer to the Nasdaq Composite, an index of more than 3,000 stocks listed on the Nasdaq exchange that includes the world’s foremost technology and biotech giants such as Apple, Google, Microsoft, Oracle, Amazon, and Intel.

引用元： https://www.investopedia.com/

ナスダックは、米国のハイテク株のベンチマーク指数である。また、証券の売買のための世界的な電子市場システムでもある。ナスダックは、投資家がコンピュータ化された迅速かつ透明なシステム上で有価証券を取引できるようにするために、全米証券業協会(全米科学アカデミー)によって創設され、1971年2月8日に営業を開始した。「ナスダック」という用語は、ナスダック市場に上場されている3,000銘柄以上の株価指数を指すナスダック総合指数のことでもある。ナスダック指数には、アップル、グーグル、マイクロソフト、オラクル、アマゾン、インテルなど世界有数のテクノロジー企業やバイオテクノロジー企業が含まれている。

上記にあるように、米国の有力ハイテク企業であるアップル、グーグル、マイクロソフトなどは、ナスダックに上場している。

The Nasdaq 100 Index is a basket of the 100 largest, most actively traded U.S companies listed on the Nasdaq stock exchange. The index includes companies from various industries except for the financial industry, like commercial and investment banks. These non-financial sectors include retail, biotechnology, industrial, technology, health care, and others.

引用元：https://www.investopedia.com/

ナスダック100指数は、ナスダック市場に上場している最も活発に取引されている100の米国企業のバスケットである。この指数には、商業銀行や投資銀行など、金融業以外のさまざまな業種の企業が含まれている。これらの非金融業種には、小売、バイオテクノロジー、産業、技術、医療などが含まれる。

ハイテク色のイメージが強いNasdaqだが、実はハイテク企業ばかりでなく、スターバックス、ペプシコ、コストコなど、小売りやビバレッジ会社などもナスダックに上場している。

Nasdaq100指数は、S&P500を利回りで上回る

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2019年１２月現在、アメリカのS&P500とダウ平均株価はそろって史上最高値を更新している。株式投資を始めたいが、このように株価が高値圏にあるときに、果たして投資を開始して報われるのだろうか？S&P500インデックスファンドへの投資は日本...

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2019.12.23

QQQ構成する100社のうち上位10社の構成比率は57％

QQQの銘柄構成比率を見ると、上位集中型であることがわかる。上位10社で全体の57％を占めることになる。構成比率1位のアップルは、12.4%を占める。例えば、QQQに100万円を投資したら、そのうちの12万４千円はApple株を買ったことになる。
もし、アップル、マイクロソフト、アップル、アマゾンなどの個別米国株でポートフォリオを組むことを考えているならば、個別株の代わりに、このQQQ１つだけに絞って投資することで手間暇を節約できるかもしれない。

QQQ構成比率上位１０社

ナスダック１００に連動するETF、QQQの経費率などのコスト

実際にQQQに投資するには、米国ETFであるため、米国株に投資するのと同様に、米国株投資講座を持っている必要がある。
QQQの経費率は0.2%である。(2019/12/30現在)。 S&P500 インデックス投資のお勧めは国内投資信託 で紹介した通り、S&P500 ETFの経費率が0.1%未満であることを考えると割高ではある。

ナスダック100に連動する円建てのファンドが登場

iFree NEXTシリーズ（大和証券投信）が、ナスダック100に連動する投資信託を2018年8月に発売している。年0.495%の信託報酬は、やはり0.1%未満のS&P500に比べると高い。

S&P500を中核に運用し、QQQを若干組み込む戦略

パフォーマンスは望ましいが、問題は高い経費率

QQQのパフォーマンスは素晴らしく、投資対象としてとても魅力的だ。今後もIT企業の躍進を期待できるならば、高パフォーマンスが続くことになるかもしれない。
その一方で、経費率のことを考えると慎重にならざるを得ない。非常に素晴らしいファンドであるS&P500が0.1%未満の経費で済むことを考えると、なおさらQQQへの投資を躊躇してしまう。

S&P500を中核に、QQQを脇固めとして

割高なQQQの経費率への一つの対策として、QQQをわき役としてポートフォリオに組み込むことが考えられる。例えば、S&P500ファンドに90%資産を振り分け、10%のみQQQを購入するなど。
これにより、ある程度コストをポートフォリオ全体のコストを抑えながら、成長性の高いQQQを組み込むことができる。

ナスダック１００の全銘柄

最後にナスダック１００の全銘柄を規模順に掲載しておこう。(2019/12/30現在)。IT企業のほかに、スタバなど日本でもなじみのある企業が含まれており、ますますQQQが魅力的にみえてくる。