S&P500 インデックス投資のお勧めは国内投資信託

投資

S&P500 index投資:3種類の方法、国内投信、ETF、海外ETF

ウォーレン・バフェットが一般投資家に推奨するS&P500 インデックスファンド。 S&P500インデックスファンドへの投資は日本でも有効か検証 の記事で、その有効性が分かったので早速投資したいところだ。

日本から、S&P500に連動するインデックスに投資する方法は、おおむね3種類に分類される。国内の投資信託、国内のETF、そして海外のETFだ。最近日本のネット証券会社の状況が大きく改善している。改善しているというのは、利用者である私たちにとって、である。証券会社は利用者への手数料引き下げ競争を繰り返していて、ネット証券にお勤めの会社員さんたちは先行き不安だろう。まあ、利用者としてはうれしい限りだが。

2019/12/04 – 証券取引の手数料ゼロ時代が本格的に到来する。SBI証券は投資信託や信用取引の一部手数料を、楽天証券は投信販売手数料をそれぞれ無料にする。auカブコム証券などに続く動きで、大手インターネット証券5社がそろって無料化に動く。

日本経済新聞 2019/12/04

重視すべきは手数料、そして手間

インターネットでS&P500への投資方法を調べてみると、一致した意見として検索されるのが、アメリカの市場でETFを購入するという方法だ。SBI証券、楽天証券、マネックス証券を通じて、私たち日本人でも日本に居住しながらアメリカ市場に上場している株を購入することができる。つい最近まではこの方法でアメリカの株を買ったり、今回この記事で話題にしているS&P500へ連動するETFを買ったりする方法が主流だったようだ。

しかし、上述の日経新聞の記事が示唆しているように、日本の証券会社も顧客開拓、そして証券会社同士の競争に打ち勝つ手段として、手数料値下げにかじを切っているようだ。

私たちが今購入しようとしているS&P500連動のインデックスファンドも、調べてみると、すでに安い手数料がさらに安くなっている。

投信ブロガーの人気投信ランキングが示唆する手数料の重要さ

ここで、独りよがりになってはいけないので、本当に手数料の安さで投信を選んでいいのか調べてみた。投信ブロガーが選ぶ!Fund of the year という投信ランキングが毎年開催されていて、そこのランキングは次のようになっている。

2018 投信ブロガーが選ぶ! Fund of the year ランキング

第1位 eMAXIS Slim 先進国株式インデックス

第2位 <購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド

第3位 eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)

第4位 楽天・全米株式インデックス・ファンド

第5位 eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)

第6位 セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド

第7位 Vanguard Total World Stock ETF(VT)

第8位 eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) (経費率0.1728%)

第9位 楽天・全世界株式インデックス・ファンド

第10位 eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)

このランキングに参加している個人投資家とはいったいどういう人たちなのか?同ブログに投票資格が書いてあった。

Fund of the year の投票資格

“投信ブロガー”であること。2018年9月30日までにブログを開始していること。
投信ブロガーか否かの判断は運営委員会が行います。

なるほど、平たく言えば、私のような弱小しろうと投資家ではなく、投資について一家言ある個人投資家が投票するということらしい。ちなみにこのランキングで見ると、S&P500に連動する投信は、第8位にランク付けされている。しかし、この時点の手数料、経費率は、0.17%である

後述するが、S&P500に連動する国内投資信託は、すでに安かった料率の0.17%からさらに下がって、2019/12/20現在0.1%未満になっているのだ。

国内投資信託の手数料

国内の投資信託の手数料はどのくらいなのか?ヤフーファイナンスのサイトを使って、「外国株式」のカテゴリに属する投資信託を、信託報酬の料率が低い順番に並べてみたのが、下記の表になる。この表を見ると、2019年12月現在では、なんとS&P500に連動する投資信託が1位と2位にランクされている。

国際株式の低コストランキング2019/12/20(ヤフーファイナンス)

国内ETFの手数料

次に国内のETFについてみてみよう。ETFは証券の扱いとしては、株式の部類に属するようだ。売買方法も株式と同じで、場中に注文をだせば、その時の価格で売買できる。以下の表をみると、S&P500に連動するSPDR 証券コード1557が、海外株式・債権のカテゴリにおいて、もっとも低い料率である0.0945%になっている。

海外株式・債権 料率の低い信託報酬順 (2019/12/20)モーニングスター

海外ETFの手数料

海外ETFについて調べてみた。まず、海外ETFを購入する場合は、証券会社が限られる。アメリカ市場で株の売買ができる証券会社を選ぶ必要がある。候補となるのは、SBI証券、マネックス証券、楽天証券だろう。ちなみにauカブドットコム証券は海外株式/ETFの取り扱いはない。次に海外ETFを購入する場合注意しなければいけないのが、為替だ。アメリカ市場でETFを調達することになるため、米ドルが必要になる。そのため、日本円を米ドルへ換金してから、米ドルベースで投資をすることになる。ここで気を付けたいのが換金手数料だ。海外旅行に行くときに現金を現地通貨に換金するのと同じように、換金時には手数料がかかる。また一度にまとまった金額を換金する際には、その換金時の為替レートにも注意したい。1ドル80円の時米ドルに換金する場合と、1ドル120円の時に米ドルに換金するのとでは思った以上に差がある。1万ドルに換金したい場合、1ドル80円レートの時は、80万円で済むが、1ドル120円レートの時は、120万円必要になる。ちなみに80円、120円という為替レートは、現実に起こりうるレートだ。2012年に80円台、2015年に120円台を記録している。

海外のETFで最安値を調べてみると、下記が低い経費率になるようだ。(2019年12月現在)

バンガード・S&P500 ETF VOO 0.03%
iシェアーズ・コアS&P500ETF IVV 0.04%

日経連動インデックスのほうが、S&P500インデックスファンドより信託報酬が高いという事実

ちなみに、投資信託で、日経平均やTOIXに連動する投信の手数料はどのくらいなのだろうか?調べてみると、下記の表のようになり、最低料率が0.15%台であった。S&P500に連動する国内投信が0.09%台なので、S&P500へ投資したほうが、日経平均やTOPIXに連動する投資信託に投資するよりも、手数料がかからない。てっきり日本の株式に連動する投資信託のほうが手数料が安いと思っていたので、これは驚きだ。

国内株式投資信託の低コストランキング 2019/12/20 (ヤフーファイナンス)

S&P500へ投資したほうが、日経平均やTOPIX連動の投資信託に投資するよりも、手数料も安く、過去のパフォーマンスもよい。それだったらやはりS&P500へ投資するという選択肢が最も賢い選択に思える。

SPDR S&P500 ETF (1557)と野村日経平均(1321)のパフォーマンス比較

ほぼ最安値のS&P500インデックス、お勧めの投資方法は国内投資信託

上述のように、S&P500インデックスへの投資は、信託報酬という毎年かかるコストの面では、多くのほかのインデックスファンド、日経平均連動やTOPIX連動の投資信託を含めて比べても、優位性があることがわかった。そのうえ、稀代の投資家ウォーレンバフェットが推奨しているのだから、S&P500への投資は私のようなしろうと投資家には最善に思える。

S&P500への投資において、主に3つの選択肢、国内投信、国内ETF、海外ETFを上述のように調べてみたが、どれもコスト面では相当に低く、コストが問題になることはないように思える。そうなると、コストのほかの面、手間暇がかからないのはどれか、ということに焦点を当てて投資先を決めたい。手間暇が一番かからないだろうと思われるのが、国内投資信託だ。毎月金額を決めて設定しておけば、その都度積み立ててくれる。株価の上下動を気にしなくてもよいし、いや、下手に株価を気にして売買をして損失を被るよりもずっとよい。

auカブコム証券またはSBI証券でS&P500インデックス投資信託を積み立てる

国内投資信託で、S&P500を積み立てる際には、上記の表にある、2つの投資信託のいずれかを選ぶのがよいようだ。それは、SBI・バンガード・S&P500インデックス、またはeMaxis Slim S&P500だ。双方ともに手数料としてはほぼ同じなので、好きなほうを選べばいいのではないか。SBI証券口座で運用する場合は、 SBI・バンガード・S&P500インデックス 、auカブコム証券で運用する場合は、 eMaxis Slim S&P500 (三菱系)。私は三菱東京銀行の口座を持っているので、リアルタイム入出金ができて便利なauカブコムで運用しようと思う。

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