IPO当選による本当の利回りは?見落としがちな資金効率を私のIPO抽選記録から検証する

ipo 投資

2019年のIPO件数は80件を上回った。株式市場の好調がその背景にあるようだ。
個人投資家として、IPOはリスクの小さい投資方法の一つで、非常に人気がある。私もぜひ有望銘柄のIPOに当選し、初値で売り抜けたいと日ごろから考えている。しかし、実際にIPO銘柄に応募しても、当選することは滅多にない。また、当選したとしても、IPOのためにプールしてある資金のリターンを計算しなければ、その利回りが理にかなうものかどうか判断できない。
下記記事は、2019年にSBI証券で50回以上IPOに応募した際の私の抽選結果記録を交えた、IPOの本当の利回りについてである

ファーストリが10%:日経平均のいびつな銘柄構成比
S&P500社の顔ぶれをリスト化したが、それでは日経平均は?ということで、日経平均の採用銘柄を構成率が高い順番にリスト化したのが下記の表になる。(2020.1.6現在)ファーストリテイリング1社で10%を占める日経平均...

IPOの損得勘定

IPOがこれだけ個人投資家に人気があるのは、次のような理由によるだろう。

  • 短期間で利益が得られる
  • 株価の分析などほぼ不要である。
  • 申し込めばよいだけなので、手間がかからない。
  • IPO抽選に落選しても損はしない

IPOは落選しても、損はしない

個人投資家が気楽にIPO投資に踏み出せるのは、損をする可能性が低いことだろう。
もちろん、IPOであっても、初値が公募価格を下回るリスクがないわけではない。しかし、それは後述するように、事前にある程度避けることができる。

宝くじは外れたら、投資元金がゼロになる。300円のくじを10枚買って外れたら投資元金は回収できない。競馬も同じだ。
しかし、IPOの場合は、落選しても投資元金を持っていかれるわけではない

前評判の高いIPOのみに申し込めば、公募割れのリスクを最小限にできる

IPOに申し込み、当選したはいいが、ふたを開けてみたら、公募価格を割ってしまっていた。IPOに申し込む個人投資家の狙いのほとんどは、長期投資としてではなく、IPO直後の初値で売却し、購入価格との価格差で儲けるという方法がほとんどだろう。
しかし、すべてのIPO銘柄が公募価格以上の初値を付けるわけではない。中には公募価格を下回って初値を付ける銘柄もある。

しかし、今は便利になってネットでIPO専門の評価を行うようなブログサイトにアクセスすれば、大方の初値の予想がつく。このようなブログサイトを3つ程度あらかじめチェックしておけば、公募割れしそうな銘柄をあらかじめ避けることができる。

私が過去のIPO実績と上述のIPO初値予測ブログサイトの予測価格履歴を比べた範囲では、「IPOスケジュール」でGoogle 検索をして、上位表示されるブログサイトの予測は、おおむね当たっているように思う。

そのため、私は自分でIPOを申し込む際は、あらかじめこのようなIPO初値価格を予測するブログサイトをチェックして、評価の低い銘柄、公募割れしそうな銘柄のIPOには申し込まないようにしている。

SBI証券IPO申し込み当落結果(2019/12/26)

IPOは損はしないが資金効率は悪くなる

下記の表が、私が2019年にIPO戦績になる。2回当選しているため、損をしていないのだからいいじゃないか、という評価をすることもできる。
しかし、資金効率から見たらどうなのだろう?確かに損はしていないが、IPOのためにプールしておいた資金をインデックスファンドへ投資していたら、長期投資目的であれば、S&P500への投資で、年率9%以上のリターンが見込めたはずだ。

IPO投資で見落としがちなのが、IPOのためにプールしてある資金のリターンである。もし落選を続けるならば、プールした資金はリターンを全く生んでいないことになる。
もし、1,000万円をIPO用資金としてプールしておいて、年に2回IPOに当選し、その合計利益が50万円ならば、IPOによる本当のリターンは年率5%になる。

私の2019年IPO戦績 全記録

私のIPO2019年の戦績は、55戦2勝53敗である。補欠当選が1社あったが、結局繰り上げ当選にはならなかった。下記が2019年に私が申し込んだIPOだ。申し込んだ証券会社はSBI証券。

SBI証券は申し込み口数が多ければ、それだけ抽選確率も上がるため、IPO申し込み用として利用している。また、IPOの取り扱い件数も多い。しかし期待に反し、大した戦績を残せなかった。私などよりもはるかに資金力がある、大口の投資家がたくさんいるということだろう。

銘柄ブックビル申し込み日時抽選結果
(株)スポーツフィールド19/12/11 14:50落選
WDBココ(株)19/12/9 9:47落選
AI inside(株)19/12/9 9:45落選
(株)ランディックス19/12/5 8:06落選
INCLUSIVE(株)19/12/5 8:05落選
(株)BuySell Technologies19/12/3 9:43落選
ユナイトアンドグロウ(株)19/12/3 9:43落選
ベース(株)19/12/3 9:38落選
(株)ウィルズ19/12/3 9:35落選
(株)ジェイック19/10/11 6:40落選
セルソース(株)19/10/8 8:53落選
(株)インティメート・マージャー19/10/4 8:37落選
(株)浜木綿19/10/1 5:50落選
AI CROSS(株)19/9/20 15:00当選
HENNGE(株)19/9/20 14:58落選
(株)アンビスホールディングス19/9/20 14:57落選
(株)レオクラン19/9/17 9:30落選
(株)パワーソリューションズ19/9/12 15:02落選
Chatwork(株)19/9/9 20:10落選
HPCシステムズ(株)19/9/9 20:09落選
(株)ギフティ19/9/3 15:25補欠当選
(株)サイバー・バズ19/9/3 15:24落選
(株)アミファ19/9/3 15:23落選
(株)ピー・ビーシステムズ19/8/26 6:50落選
(株)ツクルバ19/7/16 15:46落選
(株)ブシロード19/7/12 20:38落選
(株)ビーアンドピー19/7/6 15:23落選
(株)Link-U19/7/4 6:11落選
(株)フィードフォース19/6/21 21:18落選
(株)あさくま19/6/12 16:17落選
リビン・テクノロジーズ(株)19/6/12 16:15落選
ブランディングテクノロジー(株)19/6/7 9:51落選
(株)インフォネット19/6/7 9:51落選
(株)ピアズ19/6/7 9:50落選
ユーピーアール(株)19/5/28 17:28抽選対象外
(株)グッドスピード19/4/10 10:00落選
トビラシステムズ(株)19/4/10 9:59落選
(株)ハウテレビジョン19/4/8 11:53落選
(株)東名19/3/19 9:25落選
(株)Welby19/3/13 8:33落選
(株)NATTY SWANKY19/3/12 8:32落選
(株)エードット19/3/12 8:32落選
ギークス(株)19/3/11 8:43落選
(株)フレアス19/3/11 8:39落選
gooddaysホールディングス(株)19/3/7 9:11落選
(株)KHC19/3/6 16:12落選
共栄セキュリティーサービス(株)19/3/1 11:05落選
(株)ミンカブ・ジ・インフォノイド19/3/1 11:04落選
(株)エヌ・シー・エヌ19/3/1 11:03落選
(株)カオナビ19/3/1 10:43落選
(株)サーバーワークス19/3/1 10:42落選
(株)スマレジ19/2/14 9:30当選
(株)フロンティアインターナショナル19/2/14 9:28落選
リックソフト(株)19/2/8 9:13落選
(株)識学19/2/6 9:08落選

IPOを狙うための資金をインデックスファンドへ投資する

2019年のIPO戦績を振り返り、2020年はIPOのために資金をプールしておくことをせず、その資金をS&P500に連動するインデックスファンド、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の定額積み立てに使いたいと思う。
もちろん、いくばくかの現金は保有するので、その現金の範囲内だけでIPOの抽選に応募したいと思う。まあ、当選はなかなか難しいと思うが・・・。

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まとめ

  • IPO投資のリスクは少ない。
  • IPOに当選する確率はかなり低い。
  • IPOのための資金確保は資金効率が悪い。
  • IPOのために用意する資金はインデックスファンドへ投資するほうが合理的である。
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